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ドーム基礎


ドーム基礎の工事

望遠鏡の基礎と建物(ドーム)の基礎は別であるというのが原則です。それを知って急遽設計変更しました。でも、屋根の中の構造が分からないままでしたので不安でしたけど・・・
まぁ、別基礎にすれば何とかなるさという軽い気持ちで、・・・でも、実は大工事でした。

切妻屋根に穴を開けた状況です。 左に同じ。大変苦労しました

大工さんが、屋根の中に入って望遠鏡の基礎になる柱を立ち上げました。これも結構な工事で、柱が動かないようにするために完全に固定しました。
残念だったのは、屋根を支える柱と同一の部材にしか望遠鏡の基礎を支える柱をつけるしか方法がなかったため、厳密な意味での別基礎はできなかったです。

中の柱を見て天文台の望遠鏡を置く支柱を作ります。 望遠鏡の支柱が完成しました。

でも、何とか大工さんの努力で、望遠鏡基礎が完成しました。
私も建築のことはよくわかりませんが、切妻屋根にドームを建設する際には、屋根の内部の構造を熟知して設計を行う必要があります。私は、ドーム内床マットによって衝撃を吸収する方法をとりました。

ドーム基礎の完成

渡り廊下の完成後、望遠鏡基礎を囲むようにドーム基礎が完成しました。この施工は私が立ち会うことはなかったのですが、この写真はドーム組み立て予定日に撮影した写真です。櫓を組んだ立派な基礎が出来上がっています。
ただ、ここでも失敗したのがドーム壁面の高さが1.5mということを考慮に入れておらず、やや低い位置での高さとなったことです。そのため南西方向を狙う際に、ドームの下スリットが西側の屋根に接触してしまうという不具合を生じました。
いずれにしてもこの時点で位置は確定したので測量をかけて、正確な緯度経度・標高を出しました。
本天文台の位置は、北緯34°44′09″東経133°52′23″標高120mです。

望遠鏡基礎を囲うようにしてドームの基礎を作ります。

下の写真は、ドーム基礎部の拡大写真です。奥に見えるコンパネは望遠鏡基礎部の雨よけです。望遠鏡基礎部は、修復したとはいえ穴がいていることにかわりがないので屋根の柱や部材が腐食しないように雨除けを設置しました。同時に基本的に雨風に対して無防備な望遠鏡基礎を保護する役目も兼ねています。

望遠鏡の基礎を造るときにあけた穴から雨が入らないように防水加工をします。…といっても、コンパネを張っただけですが。

この時点で、基礎部分は完成しました。
初めてのこととは言いながら、失敗が多い天文台製作です。何事についてもそうですが、事前の綿密な設計と打合せは非常に大切です。
さて、ここからがドームの本格的な施工に入るわけですが、基本的にこのドームはFRP仕様です。ですから軽い。しかもある程度丈夫です。この点についてはこの金額でたいしたものだと思っています。
あとスリットは上部と下部に分かれていて基本的に上下に開く形というのが特徴です。横開きのドームではないので、私のように方向によっては構造物がある場合、それにスリットが接触するということにもなりかねません・・・。

いよいよ白亜のドームが登場します!

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