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天文台・・・遠隔操作

遠隔操作をしなくっちゃ

 振動に悩まされる天文台。確かに園芸用の緩衝マットは引いたものの、写真を撮るために要求される振動防止にははるかに及ばない・・・。そりゃそうでしょうね、なんてったって天体写真で狙う範囲は私の天文台でも0.1度〜0.5度という非常に狭い範囲・・・ちょっと床が揺れたら、すぐに写真がぶれてしまいます。
 なんとかして振動を防止したいとあの手この手を使いましたが、どうもダメでした。残された方法は・・・遠隔操作!これしかないと思い、手段を探す日々が続きます。
まず、OSから何とかならないか?

OSを見てみよう!

 天文台で、使用しているOSはWindowsXPがメインです。HRO用計算機並びに電子星図用計算機のみOSはWindows98SEを用いています。
 最初はWindowsXPに遠隔操作・・・リモートコントロールがついているようなことを聞いていたのですが、これもどうやらProだけのような様子でした。私のはHome Edition・・・どうやらOSによる操作は無理っぽかったです。残念やれやれ・・・
 でも、何か方法はないものかとインターネット検索をかけたりしました。・・・もちろん当然ダメ。
 次にOSのバージョンアップを考えました。でも、残念ながらバージョンアップは新規にOSを買うのとほぼ同じ値段。思わず笑ってしまいましたわっはっは
 しかしながら諦めきれずに、Vectorやら窓の森やらでOS改良ソフト・・・当然ながらお安い価格で・・・探し回っていました。暇があれば、パソコン開いて遠隔操作ソフト探し・・・HomeEditionでも使えるモノはないかと目を皿のようにして探していたのです。

フリーソフトを探す!RealVNCとの出会い

 しかしながら、結局は見つからずに半分諦め状態・・・そんな中、こんなソフトが目に留まったのです。それがRealVNCでした。
しかもフリーソフト・・・こいつはいただき!って感じでした。やったね!
 RealVNCとはどんなソフトか・・・これはLANなどのネットワークを介して接続されているPCの「画面」「キーボード」「マウス」を別のPCから遠隔操作をして操作できるという優れものです。実際にインストールしてやってみました。
遠隔操作は天文台にあるPCと私の家の奥にあるPCとの接続で行っています。RealVNCそのものの説明や解説は、whzatさんの自宅サーバテキストの「RealVNC」(私はこれで初期設定しました)あるいは検索窓に「RealVNC」と入れて検索してみてください。
 それはともかくとして、まずは設定後の初期画面です。

RealVNC設定後の初期画面です。

 画面の中に、ダイアログが出ています。これで天文台の中のPCのIPアドレスを入力します。

ダイアログに操作したいPCのIPアドレスを入力します。

 これでOKをするとパスワードを入力するように要求されればパスワードを入力します。もちろん初期設定でパスワードなしにすればそれはそれでいいのですが、こういう世の中ですから、ぜひパスワードを設定することをお勧めします。

パスワードは絶対設定しなくてはいけないものではないですが、設定することを強くお勧めします!

 それでOKを押すとなんと天文台の中のPC画面が出てくるのです!これが操作している側のキーボードやマウスで操作できます。

大成功!画面に天文台内のPCが映りました。これが操作している側のキーボードやマウスで操作できます。

 もちろん天文台の中のPCも同じ画面です。中央にはM27が写っています。

これが遠隔操作の凄さです

 この素敵なソフトを手に入れて、振動によるゆれから写真をダメにすることはなくなりました。今は天文台で望遠鏡を目標天体に向けてその後ドームのドアを閉めて自宅奥の部屋に戻り、写真撮影をするという形態になりました。ちょっとドームと遠隔操作の部屋が離れているのですが、以前のように寒い中、天文台で息を潜めてということはなくなったのでそれだけでも良かったかなと思います。

画面は冷却CCDで撮像した銀河の写真です。これからはこのソフトがどんどん活躍してくれるでしょう!

遠隔操作のその後…

こうして遠隔操作は始まりましたが、夏は天文台の中がそれなりに暖かいので行うこともないのですが、問題は冬ですね。ですけど、子供が生まれて、夜2階を歩くと、どうしても振動が伝わるので、あまり身動きできないのが実情です。それも手伝って、結局遠隔操作は子供ができてからほとんど稼動していません。(嫁さんと娘が嫁さんの実家に帰るとたまに稼動します)
実際に使い心地は・・・といいますと、結構素敵です。実際に目の前にあるように操作できる優位性はフリーソフトとしては(私のような素人レベルには)十分完成したものだと思います。
2009年9月中旬に、パソコンを1台リストラして、部屋にある2台のうち1台をドームに移しました。
USB1.1のパソコンがUSB2.0となったので、CCDからの転送速度なども問題ないと思われます。ただ、画面が大きくなったので家のパソコンからでは、遠隔操作で画面がそれで埋まってしまうことも出てきました。ま、それは別に不具合も感じないのでほっています。
将来、CCDによる撮像を本格化した場合に振動防止の決定版であるこの遠隔操作はまた威力を発揮してくれるでしょう。

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