みずがめ座 Aquarius(Aqr) 


 みずがめ座は88星座の中でも10番目の大きさがありながら、それほど明るい星もなく目立たない星座です。この星座を見つける道しるべは、秋の四辺形の一番南西の星(マルカブ)とやぎ座のしっぽの中央当たり・・・あるいはペガスス座の頭の付近に4つの4等星がY字型に見えるのを探すのがよろしいかと思います。これが通称三ツ矢とか、三ツ矢サイダーと呼ばれている星の並びです。この三ツ矢から西に見える星の並びがみずがめを持っている美少年ガニメーデスで、秋の唯一の1等星フォーマルハウトにつながる星の並びがみずがめから流れる水の流れです。これらが見つかれば、それがみずがめ座と分かるでしょう。
 美少年ガニメーデスはトロイのイーダ山で羊飼いをしていた美少年ですが、その美しさに目を付けた大神ゼウスが鷲に化けて、この少年をさらって、神々の宴会の際の給仕役にしたと言われています。
 エジプトでは、この星座が冬の洪水を暗示しており、この美少年がかめの水をこぼすために、冬の洪水が起きると思われていました。
 さて、みずがめ座には3つの流星群が見られます。最初が5月の連休ごろに見られる「みずがめ座η流星群」で、2つ目は6月末の「みずがめ座δ流星群」、最後は8月中旬に見られる「みずがめ座ι流星群」です。いずれも時間20個程度の流星を観測できるというので、機会があれば観察されたらと思います。