こいぬ座 Canis Minor(CMi) 


 こいぬ座は冬の大三角の一つの星プロキオンともうひとつ3等星だけからなる小さな星座です。プロキオンとは「犬の前に」という意味があり、シリウスがのぼる数十分前にのぼることから、このような名前がつけられたようです。
 神話では、オリオンの2番手の猟犬とも言われています。(一番手はおおいぬ座)他にもアクタイオンの猟犬とも言われています。
 アクタイオンは、猟犬を連れ、山で狩りをしていた最中に、泉で水浴をしていた裸のアルテミスの姿を目撃します。自分の裸体を人間に見られたアルテミスは怒って、アクタイオンを鹿に変え、彼の猟犬に襲わせます。鹿に変えられたアクタイオンはたちまち噛み殺されたということです。アクタイオンに悪気はなかったのでしょうか、運の悪い話ですね。
 さて、プロキオンですが地球からの距離は11.5光年と比較的近い位置にあります。シリウスに比べて軽いですが直径は大きく、温度の割に明るい星です。しかし初老にかかった星で、一億年以内には赤色巨星になり、その後に表層部のガスを吹き飛ばして惑星状星雲となり生涯を閉じると考えられています。