うさぎ座 Lepus(Lep)


 うさぎ座は狩人オリオンの足元で、オリオンに踏みつぶされるような形で輝いている星座です。明るい星はそれほど多くありませんが、冬の凛とした空気の中で、オリオンの下で輝いている4つの3等星がつくるいびつな形の四角形が目印ですね。
 このうさぎは、古代ギリシャの時代にシチリア島に野兎がはびこって、田畑を荒らしまわったので天の狩人オリオンと猟犬(おおいぬ座)の間にうさぎ座を設定し、島からうさぎを追い払うまじないをしたためと伝えられています。
 さて、このうさぎ座には「ハインドの深紅色星」と呼ばれる本当に深紅の星があります。430日余りの周期で、6等星〜10等星に変化する変光星ですが、望遠鏡で見ると暗黒の夜空に落とした血と呼ばれるように、赤い星が見えるでしょう。