いて座 Sagittarius(Sgr) 


 いて座は私たちが生かされている天の川銀河系の中心方向に見える星座です。この辺りの天の川は中心方向を見ていることになり、非常に星やガスが密集していることから、本当に暗い場所に行くとまるで入道雲が湧き上がるような素晴らしい光景を見ることができるでしょう。(私はハワイでこの天の川を見たときに声を失いました・・・)
この天の川の中にいて座があります。
いて座のモデルは、弓に矢を番え、半人半馬の賢人ケイローンです。ケイローンは神々より様々な学問を授けられ、それをまた様々な英雄たちに教えたと言われています。その最期はヘラクレスの放った毒矢が足に当たって亡くなったといわれています。
この星座の見所は、南斗六星と呼ばれている星の並びです。一見すると北斗七星に似た6つの星の並びですが、中国では北斗七星が死をつかさどる神に対して、南斗六星が生をつかさどる神と考え、人が生まれるときにこの二人の神が相談をして、寿命を決めるといわれていました。
また、この星座は天の川の中心方向に見えるため、たくさんの星雲や星団を見ることができます。
南斗六星のすぐ西には干潟星雲として有名なM8、その脇には三裂星雲であるM20が見えます。また南斗六星の北側に目を移すと、M23M25の散開星団、さらにその北側にはオメガ星雲と呼ばれるM17が見えるでしょう。
双眼鏡や望遠鏡で楽しんでください。