おおぐま座 Ursa Major(UMa) 


 春の星座は?と聞かれて、まず最初にふっくんが思い浮かぶのがおおぐま座です。おおぐま座といわれてもわからない人も「北斗七星」をご存知の人は多いと思いますが、実は北斗七星はおおぐま座の一部なのです。
この星座は、元々がアルテミスに仕える美しいニンフ(妖精)カリストが、大神ゼウスに愛され、その子アルカスを生んだことでゼウスの妻のヘラやアルテミスの怒りを買い、熊の姿に変えられたものとされています。その後、森の中で立派に成長したわが子を見たカリストは懐かしさの余り自分の姿を忘れてアルカスに走りよろうとしました。しかしまさか自分の母親とは知らないアルカスから見れば、大きな熊が襲ってきるようにしか見えないので、自慢の弓で射殺そうと構えます。それを見たゼウスが二人を哀れみ、アルカスを小熊に変えて二人とも天に上げて星座としたそうです。
さて、この星座に輝く北斗七星ですが「北斗の拳」でも有名ですね。春の星座を探す「春の大曲線」の出発点でもあり、北極星を探す目印にもなります。また柄の先から2番目の星はミザールといい、満月の1/3くらい脇にアルコルという星がくっついている二重星であります。昔、アラビアでは兵士の視力検査にこの星を用いたといわれています。(理屈上は、視力0.1以上の人なら肉眼で二つの星に分解して見られます)さらに望遠鏡で見ると、ミザールの脇にも4等星が輝いているのがわかります。
またおおぐま座周辺にはM81M82といった春の銀河も見られます。