日食・月食の不思議
太陽が次第になくなり、あたりが一面の闇に包まれる・・・皆既日食っていうのはふっくん自身は見たことがありませんが、神秘的みたいですね。これを見ると病みつきになり、次回からの日食も見たくなるという「皆既日食病」という病もあるとか。
また月食は夜に煌々と輝く満月が次第に欠けていき、最後に赤銅色の月が浮かぶ。これもまた神秘的な現象ですね。この二つの現象は、どのようにして起きるのでしょうか?それを見ていきましょう。
日食の不思議
日本の神話に天照大神(アマテラスオオミカミ)の天岩戸隠れ神話があります。
天照大神の弟のスサノオ命が大暴れをして、その行為に怒った天照は天の岩屋に隠れました。そうすると世の中が真っ暗になり悪霊がうようよと出てきたので、神々は困り果て、どうにか天照に出てきてもらいたいと一計を案じます。いわゆるアメノウズメ命のストリップショーです。これにヤンヤヤンヤと笑い出す神々を不審に思った天照が少し岩戸を開けると神々しい光が暗闇に放たれ、すかさず「あなたより尊い神が生まれた」と言って、それに興味を持った天照が岩屋の外に出ると、世の中はまた光を取り戻したという話です。
これは皆既日食を描いているのではと古来より言われていました。
日食は、太陽−月−地球の順番に一直線に並んだとき、太陽の光を月が隠すことによって生じる現象です。このとき太陽と月は同じ方向にあるので、日食は必ず新月のときに起きます。でも新月はおよそ30日に1回やってくるのに、どうして日食は毎月起きないのか・・・これは月食も同じことですが… これは見かけ上の太陽の通り道(黄道)と月の通り道(白道)が5度少々角度を持っているからです。そして日食・月食は見かけ上2つの軌道が一致する昇交点と降交点付近で、新月のときに日食が起きることがあります。(100%ではありません。他にも細かい条件があります)
で、日食が起きるときの太陽−地球−月の位置関係は、こんな感じになります。
日食には太陽が月の後方に完全に隠される皆既日食(写真中央)と部分的に隠される部分日食(写真左)、そして月と地球の公転軌道の関係から完全に太陽が隠れずにリングのように見える金環日食(写真右)があります。
でも、日食病にかかるのは間違いなく「皆既日食」ですね。 皆既日食のときは、普段は太陽光線で見ることができない美しいコロナ(太陽から噴出すプラズマ粒子の流れ)が見られ、また月が太陽を隠す瞬間、あるいは太陽から離れていく瞬間にのみ見られるダイヤモンドリングが神秘さをさらにかきたててくれるのです。
月食の不思議
月食は日食とは反対に地球の影に月が入り込み、その光を失う現象です。
暗い夜を煌々と照らす月が次第に欠けていき、光を失う様はただでさえ闇夜の恐怖に敏感な古代人を怖れさせたに違いありません。古代中国では、龍が月を食べたと考えられていたそうです。
では、月食はどうして起きるのか・・・これは日食のときとは並びが違うのですが、太陽からの光で光っている月を地球が隠してしまうことです。 つまり順番としては、太陽−地球−月となるのです。
また地球は月の大きさの4倍ありますので、完全に地球の影(本影)に入った場合を皆既月食、月の一部のみが地球の影(本影)に入り、部分的に月が欠ける月食を部分月食といいます。
で、月食ですが普段の満月は煌々と銀白色の輝きですよね。でも皆既月食の間は、赤銅色のお月様になるということをご存知でしょうか?次回、皆既月食があったらぜひ見てみてください。日食のときのように真っ黒の太陽ではなく、赤銅色の満月が見えると思います。
これは、地球の大気により屈折した太陽光の一部が月を照らのですが、青い光は散乱して赤い部分の光だけが月に届くためと言われています。赤い光は、余り散乱せずに遠くまで届く性質があるんです。夕焼け、朝焼けが赤いのも同じ理屈です。どうして、夕焼け、朝焼けが赤いのかは皆さんで考えてみてください。
ただ、空(大気)の状態のより月の色が変わるため、天文学者や気象学者はこの色の変化を観測するらしい。 この色の尺度は、ダンジョンの尺度と呼ばれており、尺度0〜4まであります。
尺度 | 月面の様子 | おおよその色 |
0 | 非常に暗い。月の中心部は、ほぼ見えない状態 | 黒 |
1 | 灰色か、褐色がかかった暗い食。月の細部を判別するのは難。 | 灰色、こげ茶色 |
2 | 赤〜赤茶けた暗い食。たいていの場合、影の中心にひとつの非常に暗い 斑点を伴う。外縁部は、非常に明るい。 |
暗い赤 |
3 | 赤レンガ色。影は多くの場合、非常に明るいグレーもしくは黄色の部位に よって縁取りされている。 |
明るい赤 |
4 | 赤銅色かオレンジ色の非常に明るい食。外縁部は青みかかって大変明るい。 | オレンジ |