星の日周運動

藤原天文台より撮影した北天の星の動きです。皆さんご承知のように、星は北極星付近にある天の北極を中心に一日1回転します。付近にあると書いたのは北極星は真北にあるのではなく、真北より0.5度(ちょうど満月1つ分)ずれた位置にあるからです。写真中央で赤く明るい星が円弧を描いていますが、それが北極星です。

北極星は常に北にあると思われていますが、はるかエジプト王国が栄えた5000年位前はりゅう座のツバンという星が北極星の役割をしていました。1万2000年後にはこと座のベガがその役割を担うでしょう。(それまで人類は生きてんのかいな・・・)そうなると日本から見える星座も大きく変わるでしょうね。

ちなみに北極星が回るということは江戸時代には知れていたようです。今よりも真北からさらにずれていたので分かったようなものですが、実は漁師の家族がこの事実を知っていたということです。何でも破れた障子の穴から北極星が見えたり見えなかったりするので、小さい円弧を描いて回っている事実に気がついたとか・・・すごいですね。