エリダヌス座 Eridanus(Eri) 


 エリダヌス座はオリオン座のリゲル付近から南の地平性下まで長々と続いている川の星座です。この川のモデルは幾つか説がありますが、エジプトではナイル川と考えられ、バビロニアでは、ユーフラテス川、そしてギリシャ・ローマ付近では、現在のイタリア北部を流れるポー川であるとしていました。
 ギリシャ神話では、太陽神ヘリオスの息子パエトーンが天を走る馬車を貸してほしいと頼み込んだため、ヘリオスは息子に馬車を貸しました。しかしパエトーンは、馬車を扱う技量がなく馬車は暴走してしまいます。そのため、大神ゼウスがこの騒動を収めようと、雷を落としたため、その巻き添えを食らったパエトーンは、エリダヌス川に落ちて亡くなったと言われています。
 この星座の南端にはアケルナルという一等星が輝いていますが、他の星は目立って明るい星はありません。そのアケルナルは鹿児島以南でないとみることはできません。ところで、このアケルナルですが…ものすごい高速で自転していると言われています。最新の観測によると、赤道方向の直径が、極方向の直径の約1.5倍長いことが分かっています。これは秒速250kmで自転しているため、遠心力で赤道方向が大きくなっているためと考えられています。(太陽の自転速度は、毎秒約1.8km)
 また、エリダヌス座は冬の天の川から離れているため、多くの銀河を見ることができます。