こぐま座 Ursa Minor(UMi)


 こぐま座は先ほど紹介したおおぐま座のモデルであるカリストの息子アルカスがゼウスにより熊にされて天にあがったものです。その形は「北斗七星」を小さくした形に並んでおり北斗七星の「大びしゃく」に対して「小びしゃく」とも呼ばれています。
しかしこの星座で最も注目する星はいつも真北に輝く「北極星」でしょう。実は北極星は、天の北極に位置してなく、天の北極から満月2個分離れたところに位置しています。しかし2102年には天の北極に満月1つ分ほどに近づき、やがて離れていきます。これは地球の「歳差運動のためで、今から5000年ほど前はりゅう座の「ツバーン」、逆に今から13000年後にはベガが北極星として輝くことになると考えられています。これによって星座の見え方も大きく変わり、今から3000年程前には、日本からも南じゅうじ座が見えていたはずです。
さて、北極星ですが地球から見ると2等星とややさえない星ですが、これは400光年彼方にあるからで、実は太陽とは比較にならないほど明るい黄白色の巨星です。また北極星の高度はその土地の緯度(北半球に限る)に等しく、北海道では43度と高い位置にあるこの星も、沖縄の石垣島では25度と低い位置に輝いているでしょう。