用語解説(観測・天文台)
光学望遠鏡
光学望遠鏡は可視光を中心とした観測に用いられているが大きく、屈折式と反射式、二つを融合させたカタディオプトリック式に分けられる。架台として赤道儀式と経緯台式の2種類がある。
電波望遠鏡
波長1ミリ〜十数メートルまでの電波領域を観測する望遠鏡。その多くが短波長のパラボラ電波望遠鏡であり、代名詞のように思われている。しかし長波長では、針金やダイポールアンテナで受信する。数台の電波望遠鏡を用いる電波干渉計もこれに含まれる
X線望遠鏡
天体からのX線を観測する望遠鏡。ただし、天体からのX線はその殆どが、地球大気に吸収されるため地上に届かないので、人工衛星として打ち上げられ、大気圏外で観測を行っている。
(望遠鏡の)口径
望遠鏡のうち光を集める鏡、或いは対物レンズの直径をさす。
接眼レンズ
望遠鏡や双眼鏡で観測者の目に近い側にあるレンズ。対物レンズで結んだ焦点像を拡大する。アイピース。
焦点距離
望遠鏡でいう焦点距離とは、レンズ(或いは鏡)によって光が1点に集まるまでの距離を指す。一般に焦点距離が短いほど像の大きさが小さくなり、焦点距離が長いほど像の大きさが大きくなる。
経緯台
望遠鏡を、方位軸と高度軸により動かすように取り付ける架台。天体追尾には2軸を同時に動かす必要がある。構造が簡単で、大型の望遠鏡を載せることができるが、天頂付近の観測は、特異点でありできないことが欠点
赤道儀
望遠鏡を、極軸(地球の自転軸と平行)と赤緯軸により動かすように取り付ける架台。天体追尾には極軸を動かす(回転させる)だけでよい
補償光学装置
通常地上の望遠鏡は、地球の大気の影響で像が揺らいで見える(観測される)。例えるなら小川のそこにある石を見ているような状態である。そのため大気により乱れた像の乱れ方を計算し、それと反対の乱れを人為的に発生させることにより像をより鮮明に捉えるように細工された装置のことである。